College of Technology Ratnapura
正式名称はこんな感じ。日本語に訳すと、職業能力訓練大学校。
- 対象:短大生くらいの学生(18-22くらい。でももっと年上の学生も稀にいる)
- 学習内容:日本の商工系高等学校のカリキュラム
- 学習期間:短いコースだと、6ヶ月、長いコースだと、2年間
さて、ここで疑問が浮かぶはず。え、どうしてそんなに年齢に幅があるの…!?と笑(私はなりました)
その謎を解くために、スリランカの教育システムを書きます。
スリランカの教育システム
結論:社会に出るまでがとても長い‼️
- -5歳:モンテッソーリといわれる幼稚園に通う(通わない子もいる)
- 5,6歳ー16歳:いわゆる小中学校に通う
—ここで、Oレベルテストという学力ふるい分けテストがある—
- 16-18歳:スコアによって、進学校に進んだり、
元々通っていた学校が小さい場合、大きな学校へと転学する
ここで学ぶのは、Aレベルに向けた内容(3科目)になる。
—ここで、Aレベルテストという学力ふるい分けテストがある—
Oレベルテスト、Aレベルテスト
さて、私はこのOレベルテスト、Aレベルテストの概念がさっぱりわからなかったのですが、とてもわかりやすい例を最近発見しました。それは…
そうなんです。ハリー・ポッターのO.W.L.試験普通魔法レベル(O.W.L、ふくろう)ですね。
おんなじOレベルテストで、わかりやすい!笑
そしてAレベルテストは…
N.E.W.T.試験 めちゃくちゃ疲れる魔法テスト(N.E.W.T、いもり)になるんですね。
これはAではないから少しわかりにくい笑
受けられる回数もハリー・ポッターの世界と似ていて、2回までだった気がします。制限回数があったのは確かです。(2回か、3回かはうろ覚えです…)
という感じなのですね。そして、スリランカはかなーり学歴主義‼️
私の同僚教員も私が赴任して2日目くらいにわざわざ額縁に入った自身の卒業写真などを持ってきて見せてすごいアピールをしていました…。
あと、Aレベルのスコアはかなりシビアです。なぜかって、それは…
スリランカ全土でいわゆる国公立大学は15校しかないから…‼️
職業能力訓練大学校に通う学生たち
では、Oレベルしか持っていなかったり、Aレベルのスコアが悪い子はどうするのかというと、職業能力訓練大学校に通って、Unitechと言われる工業大学を目指したり、はたまた就職したりします。
そして、職業能力訓練大学校にも、ランク…というか、レベルがあります…。
そもそも、学校の種別も2種類あります…。
- ボケーショナルトレーニングセンター(VTCとか言います)
職業能力訓練センター的な。全国各地たくさんあります。基本的にNVQ1-4 を教えている…はず。 - テクニカルカレッジ(DTETとか言います)
各州に一つしかない。規模が大きかったり、高位レベルの学習ができたり。
私が教えているのは、後者のテクニカルカレッジになります。
職業能力訓練大学校のレベル分けと、必要要件
3と4ではカリキュラムは違います。もちろん、5と6も。けれども、教員不足事情、機材不足事情などで3や5が結構多いです。
うちの学科もICT 5ですが、6を始めない理由は、
- 機材不足
- 教員が新しいことをしたくない
- そもそも5が修了できれば、Unitechに行く条件を満たす
らしいです。
NVQごとの履修期間
まとめると、 NVQ3,4修了に1年、NVQ5,6修了に3年、大学修了に3,4年…。
な…なげぇ…‼️ 笑
仮にOレベル後にNVQ3から大学を目指すとなると、
NVQ3入学(17歳とする) ⇒ NVQ5入学(18歳) ⇒ NVQ7入学(21歳) ⇒ 大学卒業は25歳!
日本では早ければ18歳、大学卒業で22歳とかで仕事をしていると話すとスリランカ人に驚かれる理由がわかりますよね。だってスリランカではまだその年齢だと学校にいることがほとんどですからね…。
まとめ
というわけで、今回は私の勤務先についてまとめてみました。自身でもNVQについてうやむやになっていた部分があったので、少しスッキリしました。